歴史文化学コース History

平瀬 直樹 (HIRASE Naoki) 教授

[研究領域] 日本中世の社会と宗教
写真

私の研究は「南北朝〜戦国期の大内氏領国における社会と宗教の関係」です。大内氏は周防・長門両国(山口県)を本拠地とし、関門海峡を確保して九州と中国地方にまたがる領国を形成していました。朝鮮・明の文化と中央の文化を結び付けた独自の文化を育み、特に宗教の力を活用している点で、大内氏の領国支配はユニークです。

1.守護神の実像

大内氏は守護神として妙見を祀っていました。この神は複雑な性格を持ち、百済渡来という先祖伝説とあいまって、大内一族をユニークな存在としています。そこで、諸国の妙見信仰と比較し、このような信仰を求めた内部事情を解明したいと思います。

2.都市における住人と寺社との関係

以前に私は大内氏の本拠である山口で執行された祇園祭に注目し、大内氏と住人の関係について研究しました。現在は領国内の他の都市にも注目し、旧国府である周防府中(防府)・長門府中(長府)、港湾である赤間関・富田の事例を分析しています。住人が最寄りの寺社とどのような関係を結び、大内氏が住人の共同体をどのように支配の基礎としたかを解明したいと思います。さらに比較の対象として、越前平泉寺や加賀白山本宮など、北陸地方における宗教的な都市の事例にも関心を広げつつあります。

3.大内義弘とは

南北朝合一に関わりながら足利義満に滅ぼされた大内義弘の評伝を依頼されており、これまでの研究の応用問題になるものです。義弘の存在は東アジア情勢と中央の政局にまたがり、多様な切り口を必要としています。たとえば、義満政権の特質、南北朝合一の過程、堺の港の持つ意義などの問題について、先行研究を咀嚼し、自分なりの見解を用意する作業が必要です。

4.中世の在地文書から見える村落

長門国の地元に伝来した「有光家文書」を史料として、鎮守社祭祀やまじないの問題、さらに村落内身分、製塩、女子相続、人身売買、アジール、公方年貢、徳政といった興味深い現象を読み取る作業を行っています。

l Contents Menu
ü