【大学院情報】人間社会環境研究科

ャリアアップの場としての大学院

「大学院」といえば、研究者や大学の先生の卵を養成する所というイメージがあるかと思います。実際、後期博士課程(博士課程)はそのような場です。しかし前期博士課程(修士課程)は、「キャリアアップ」の場でもあり、終了後は多様な選択肢があり得ます。理工系では、学部卒業者の半数以上が博士前期課程に進学し、修士学位を取得した後に民間企業などに就職しています。諸外国では文系でも大学院卒業者が厚遇されています。
日本の文系大学院は、この点で遅れていることは否めませんが、社会的な少しずつ評価が変わってきています。その結果、近年、本研究科の前期課程修了者から一流企業や官公庁に就職する人が少しずつ増えています。また高校教員専修免許や学芸員資格を取って、教員や専門員になる人もいます。明確な目標をもって進学すれば、あなたの選択は長い人生にとって大きなプラスとなることでしょう。

究者をめざすあなたへ

むろん、あなたが研究者をめざそうという志をもつ人なら、大歓迎です。本学の卒業生で、研究職についた人は少なくありません。金沢大学の先生の中にも皆さんの先輩はたくさんいらっしゃいます。研究者に必要な条件は、オールラウンダー、つまりなんでも勉強がよくできる、ということではありません。一つのことを深く考えることが得意な人、創造的な文章表現に優れた人、調査(情報収集)能力に長けた人、これらは研究者の要件を備えているといえます。前期課程と後期課程を合わせて5年間の大学院生活は長いように感じられるかもしれませんが、志をもつ人は挑戦してみて下さい。

間社会環境研究科とは?

耳慣れない名称ですね。この研究科は、主履修分野を深く学びながら、「文化環境」、「社会環境」、それに「人間それ自体」を加えた学際的領域を総合的に学ぶことを目標としています。たとえば、英文学の研究を志す人は、作品を読むだけで満足しないで、その作品が生まれた「社会環境」を貪欲に知る必要があります。
また本研究科では、副専攻制度を設けており、言語を主専攻とする人が、経営学領域の副専攻を履修して企業に就職する、というような例が出ています。本研究科では多様な選択が可能です。
 人文学類の卒業生が本学人間社会環境研究科に進学するケースでは、多くが 人文学専攻に進んでいます。

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重学位制度って知っていますか?

金沢大学の大学院生が同時に海外の大学の大学院に在籍し、双方から学位の授与を受けることができる制度です。海外の大学で1年間のスクーリングが義務付けられていますが、取得単位は単純に二倍ではなく、緩和されていますので、最短で2年半で二つの学位を取得することができます。
現在、日本文学専攻の修士課程院生が北京師範大学の大学院で学んでいます。二重学位に関する協定が結ばれているのは、今のところ北京師範大学の修士課程だけですが、今後拡大すると予想されます。キャリアアップのチャンスです。また国際的な感覚を身につけ、研究に幅を持たせる制度です。果敢に挑戦してみませんか?

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「在学生の

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私は金沢大学文学部考古学コースを卒業し、今年4月に人間社会環境研究科人間文化専攻国際文化コースに進学しました。専門はメソアメリカの考古学で、ヒスイ(翡翠)製品について研究を進めています。
この春、幸運にも青年海外協力隊の一員として1ヶ月間エルサルバドルに滞在し、考古学調査に参加する機会がありました。初めての海外調査で戸惑うことも多くありましたが、熱帯の強い日差しを受けて碧緑色に輝くヒスイの美しさは目に焼きついて離れません。大学院では座学に終始するのでなく、現地調査にも積極的に参加し、自分の足で歩き、自分の目で見、自分の手で触れる…、そんな考古学研究を心がけていきたいと思います。

人間社会環境研究科 人間文化専攻国際文化コース
博士前期課程 1年
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