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人文学類より『輪島海士町・舳倉島の暮らし』を刊行しました

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 人文学類では、『輪島海士町・舳倉島の暮らし』を刊行いたしました。 以下は同著冒頭の「刊行にあたって」の一部抜粋です(一部改変しています)。

 本書は、輪島市海士町出身の岩崎才吉さんが長年にわたり書きためてこられた手書きの記録を、編者である新田哲夫教員(人文学類)が書き起こして注釈を加えたものです。

 海士町は現在も海女の素潜り漁が行われている「海女の町」でもあります。海女の伝統的な潜水技術は文化的に大変貴重で、2014年に石川県無形民俗文化財に指定され、その技術をもつ海女さんは「いしかわ里海の至宝」にも認定されました。また海士町は、周辺とは異なる独自の文化をもつことが知られています。本書は、海士町文化の内容を具体的に描写するものとして、民俗学、地理学、歴史学、言語学などの学問分野にも関連するものです。
 著者の岩崎さんは、現在愛知県稲沢市にお住まいですが、1926年に海士町天地に生まれて30歳まで当地で過ごし、昭和初期の海士町・舳倉島の様子を鮮明に記憶されています。この記録が重要なのは、よその専門化が行った調査結果ではなく、地元の人が自らの実体験に基づいて記している点です。そこには外からは得られにくい情報が数多く含まれ、また、何よりもふるさと海士町に対する郷愁とともに深い愛情が文面にあふれています。岩崎さんのこのエッセーは、自分をはぐくんでくれた海士町とその町民に向けて書かれた、いわば感謝の手紙と言えましょう。
 編者の役割は、岩崎さんから受け取った文章をテーマごとに並べ直し、親しみやすいように若干の語句を改め、いくつか表記法の統一を図ったことです。ただ、その際、海士町の独特の方言や特殊な語は、現地の人の発音通りのカタカナで表すことにいたしました。
 本書をまとめるにあたり、ご協力くださいました関係者の皆様に記して感謝申し上げます。

 (在庫切れ)

書誌情報


岩崎 才吉 著
新田 哲夫 編
『輪島海士町・舳倉島の暮らし』
 発行年月日:2015年3月31日
 サイズ・ページ数:A5版・166ページ
 ISBN:978-4-924861-37-4
 非売品

目次


昭和初期の舳倉島・海士町の暮らし
海士町に伝わる言い伝え
輪島海士町の子供達
舳倉島の子供達
あとがき(解説にかえて)

人文学類とは?

入学から各プログラムへの所属、そして卒業まで

人文学類生のキャンパスライフ

これまでのコース制(2019年度入学者まで)

従来の各コース別の紹介

入学者受入方針・学位授与方針

金沢大学全学サイトより